丹波市春日町多田 円光寺境内の片隅に淡島神社があります。その傍に今も多羅の木が2本、すくっと立っています。2人の姫の生まれ変わりなのです。 |
今から430年ほど前のこと。 |
その城の大将は、赤井悪右衛門直正とゆうた。 |
明智光秀が軍勢をひきいて戦いをいどんで来た。 |
迎え討つ赤井軍・・・ |
保月城は燃える・・・ |
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お城づとめのお姫さんがふたり山をころがるように、円光寺の境内まで逃げてきた。 |
あいにく体を悪くして臥せていた鉄山禅師は、はい出して助けようとしたが・・・間にあわなかった。 |
こんもりとした土のそばから多羅の木が二本生えてきて、みるみる内に大きく太く茂った。 |
ある朝、いつものように鉄山和尚がお経を唱えていると、ふたりの姫が現れて「毎朝わたし達のためにありがとうございます。 |
村人たちは力をあわせて、小さなお宮さんを建て淡島大明神として姫たちを祀った。 |
このお宮さんは女の人の守り神として遠くからもお参りの人が絶えんのじゃ。 絵・文 義積 きみ子 |